風圧帯について

 

上州空っ風、赤城颪で名を馳せる群馬名物の強風。。。

ストーブを使い始める頃になると足並みを合わせたようにやってきます。

それはもうとんでもない突風で、群馬県の自転車乗りはまともに漕いでいけないか、とんでもなく足が逞しくなります。

洗濯物が飛んでいくわ、ヘアセットが乱れるわで困ったものですが、ストーブユーザーさんも頭を抱える種の一つになります。

 

それは煙突からの逆流現象です。

風の強い日に煙突の引きが弱かったり、逆流してしまう事はありませんか?

先日、他社様でストーブを設置されたお客様より強風時の逆流で困っているとのご相談が寄せられましたので、強風時の逆流と対策についてお話したいと思います。

 

 

そもそも、強風時の逆流現象はどうして起こるのかについて。

一番に考えられるのは“風圧帯”を躱していないケース。

 

“風圧帯”とは何か。。。

建物の屋根やパラペット、二階の外壁などに風がぶつかった際、その周辺で風が渦を巻く空間と思ってください。

跳ね返った風は絶え間なく吹き続ける後続の風に押され、ぎゅうぎゅうになるイメージです。(その一帯は気圧が高くなります)

 

その風圧帯に煙突のトップが存在する場合、ぎゅうぎゅうになった空気の塊が煙突内に押し込まれてしまう事があります。

それによりドラフト(煙を排気する力)が弱まったり、場合によっては炉内の方まで吹き降ろしてきて、灰を巻き上げながらストーブの隙間から漏れ出るなんてケースもあります。

想像しただけで恐ろしいです。。。

 

では、どのように改善していくのか。

改善策としてまずは、風圧帯を躱すまで煙突長を伸ばしてみるのが良いでしょう。

設計時に風圧帯は考慮していただいてるとは思いますが、すぐに出来る対策として実施してみていいと思います。

または、メーカーから強風対策用のトップも出ています。

同じメーカーの煙突同士でないと接続できない場合もありますが、そちらに付け替えるのも症状改善が計れるかと思います。

参考:NOVA ユーロカウル強風帯用逆流防止トップ

 

 

ただ、一軒一軒煙突状況も違えば周辺環境が違います。

一概にこれが正解ともいえない状況です。

ご相談いただきましたら必ず現地に伺わせて頂き、状況確認とヒアリングから様々な改善案を検討させて頂きます。

少しでも気になるところがありましたらお気軽にご相談ください!

 

                                                   y.nakano